大相撲初場所の2日目で、東前頭筆頭の若元春が横綱照ノ富士を破り、初めての金星を獲得しました。この日、若元春は真っ向からの勝負で横綱の得意技である右上手を取らせず、寄り切りでの勝利を収めました。試合後、若元春は「がむしゃら、無我夢中で取ったので、取組の中身はあまり覚えていない。自分の形ができたので、自信を持っていった」と1分40秒の力相撲を振り返りました。

藤島審判長(元大関武双山)は「若元春に上手く取られた。去年の名古屋場所ぐらいから、大関という声もありましたから。あの体勢で横綱を寄り切るわけですから、力がありますよ」と評価しました。若元春は前場所での成績が振るわず、三役から降格していましたが、新たな気持ちで再スタートを切り、この日の勝利で〝推し活〟も力に変えています。若元春は新日本プロレスの大ファンで、コネを使ってもっと目立つことができるかもしれませんが、そのようなことは気にせず、サイン会の列に並んでファン同士のオフ会にも参加しています。また、風呂上がりに巻いていたタオルは、ベテランレスラーの鈴木みのるが率いていた「鈴木軍」のもので、若元春が約4年前の幕下時代から愛用しています。